フリキャリで学ぶスキル、実際の評判から見えてくる働き方の実態

「フリーランスって実際のところ稼げるのか?」「スクール選びで失敗したくない」──こういった疑問を持つ人は多い。とくに新興企業のサービスとなると、本当に信頼できるのか、効果があるのかという不安がつきまとう。フリキャリはUNARI株式会社が運営するフリーランス育成スクールだが、設立から間もないこともあり「実態はどうなんだろう?」と検索する人が絶えない。

実は、このサービスの評判は二つの層にはっきり分かれている。それは決して「怪しい」か「素晴らしい」かという単純な二者択一ではなく、受講者の努力と心構え次第で大きく変わるという現実を反映しているのだ。今回は、公式情報だけでなく、実際の口コミや事例から見えたフリキャリの本当の姿を、できるだけ客観的に検証してみた。

ポジティブ評価の傾向

フリキャリについて良い評価を述べている人たちの共通点は、明らかに「伴走感」を感じているかどうかにある。一般的な動画講座やオンライン教材だと、学習は自分一人。わからない部分があっても、FAQに答えがなければ詰む。

しかしフリキャリの場合、現役フリーランス講師による1対1指導と質問し放題という体制が、受講者たちから好評を集めている。受講者の声を見ると「案件獲得から継続化まで実務目線でサポートされた」「提案文の書き方から納品フローまで学べた」といった、実践的な部分が高く評価されている。つまり、スキルの習得だけでは終わらず、そのスキルをどう仕事に結びつけるかまで一気通貫で支援される点が、他のスクールにはない強みだということだ。

また「全国どこでもオンラインで学べる」というアクセスの良さも、地方にいる人や時間に余裕がない人からの評価を得ている。

懸念される声と注意点

一方で、気になる声も聞こえてくる。最大の懸念は、2025年設立の新しい企業という点だ。口コミやオンラインでの言及が極めて少なく、第三者による客観的な検証が難しいというのが現実。

公式サイトの体験談は参考になるが、それはあくまで「うまくいった人の話」であり、うまくいかなかった人の声はなかなか見つからない。また、受講者側に求められる要件が高い。フリキャリは決して「受動的に学んでいれば成果が得られる」というタイプのサービスではない。

3~6ヶ月間、自分で学習時間を確保し、主体的に課題に取り組む姿勢が不可欠だ。これが難しい人にとっては、いくら良いサポートがあっても効果は薄れてしまう。「短期間で高単価を稼げると確約してほしい」という期待を持つ人も、残念ながらこのスクールには向いていない。

現実は、学習後にどれだけ行動するか、案件をどれだけ積み重ねるか、という地道な努力にかかっている。

「実際に学べるスキル」と「働き方の実態」のギャップ

フリキャリのカリキュラムを見ると、4つの学習領域がある。動画編集、SNS運用、AIスキル、オンライン秘書業務だ。これらは確かに市場ニーズが高く、フリーランスとして成立させやすい領域である。

フリキャリで習得できる4つのスキル領域

動画編集は、YouTube編集から始まり、ショート動画制作やサムネイル制作といった多岐にわたる。SNS運用はリサーチから数値分析、アカウント設計、リール動画制作と、単なる投稿スキルではなく戦略的な思考まで含まれている。AIスキルは、生成AIの活用と業務効率化に特化している。

これは今後の働き方で確実に必要になる領域だ。オンライン秘書業務は、いわゆる「リモート事務作業」で、時間単価は低めだが初心者でも比較的始めやすい。つまり、フリキャリが用意しているのは、未経験でも始められるが、市場でも需要がある実用的なスキル群だということだ。

受講者の努力次第で変わる成果の現実

だが、ここが重要なポイント。スキルを習得することと、それで稼ぐことは別問題なのだ。公開されている成功事例を見ると、大学生が月10万円のアルバイト収入を実現したり、SNS運用スキルを就職活動でアピールして内定を獲得したりしている。

これらは事実だろう。しかし、これらの人たちは「フリキャリで学んだから」だけでなく、学習後、積極的に案件を獲得しようと動き、失敗を繰り返して改善していったという背景がある。スキルだけあっても、営業ができなければ案件は来ない。

提案文が下手なら選ばれない。納期を守らなければ信頼は失われる。フリキャリはこうした実践的な部分もサポートするが、最終的に動くのは受講者自身なのだ。

成功事例から見る、フリキャリが機能する人・しない人

実現できた人の共通点

フリキャリで成果を出した人たちには、実は明らかな共通点がある。第一に、自分がやりたい仕事のイメージが既にある程度できている人だ。「動画編集をやってみたい」「SNS運用の仕事に挑戦してみたい」という、ぼんやりとした方向性でも構わない。

そのくらいの主体性がある人は、講師のアドバイスも活きやすく、課題にも自分から取り組む。第二に、学習時間を自分で確保できる人。3~6ヶ月間、週5時間でも月100時間でも、継続的に学習に充てる時間を持てる人だ。

社会人で完全に副業レベルでやるなら、その覚悟が必要になる。第三に、失敗を受け入れられる人。初めて案件を獲得しても、修正が入ることもある。

提案が採用されないこともある。そういう現実を理解した上で、そこから学ぼうという姿勢を持てるかどうか。これが実は最大の分かれ道だ。

つまずきやすい人の傾向

逆に、つまずきやすい人の特徴も見える。「スクールに入れば成果が自動的に得られる」と考えている人。これは勉強だろうが仕事だろうが、最も成果が出ない。

フリキャリはツールやサポート体制を提供するが、最終的に成果を作り出すのは自分自身だからだ。また「短期間で稼ぎたい」という焦りが強い人も、現実とのギャップに打ちのめされやすい。月5万円を目指すなら実現可能だが、それでも3~6ヶ月かかる。

そして、その後も案件を積み重ねる作業は続く。自己管理が苦手な人、学習時間の確保が難しい人も、残念ながらこのサービスの価値を十分に引き出すのは難しい。

サービスの透明性と信頼性を検証する

新興企業だからこそ気になる「仕組みと実績」

UNARI株式会社は、フリーランス育成スクール、人材紹介業、SES事業を展開している。「人の可能性を最大化する」というミッションは、スローガンとしては誠実に見える。ただし、正直に言うと情報の透明性という点では、やや課題がある。


料金が公式サイトに明示されていないというのは、現代のサービスとしては珍しい。コース例として3ヶ月、6ヶ月、8ヶ月のコースが挙げられ、金額も示唆されているが、正確な料金体系は「無料相談で個別提案」という形だ。これが必ずしも「悪い」とは言わないが、検討段階で正確な金額がわからないというのは、顧客サイドの判断を難しくしている。

分割支払いにも対応しているようだが、まずは相談する必要がある。新しい企業という点では、長期的な実績が未知数という問題もある。受講生がどの程度の期間、継続的に仕事を得ているのか。

スクール卒業後、本当にフリーランスとして定着した人がどのくらいいるのか。こうした長期的な追跡調査の結果は、今後蓄積されていくだろう。

他のオンラインスクールと何が違うのか

フリーランス系のスクールは他にも数多い。動画編集であれば、月額制の動画見放題型サービスもあれば、単発の講座もある。フリキャリの最大の違いは、「伴走型」と「案件化まで」というコンセプト。


一般的な動画教材は「知識を与える」に終始し、その後のキャリア支援や案件提案はない。フリキャリの場合、講師との1対1指導、質問し放題、案件提案、さらにはキャリア相談まで含まれている。つまり、単なる「スキル習得」ではなく「働き方の確立」をサポートするというのが、売りになっているわけだ。

その分、料金は高めになる傾向があるが、価値を感じる人にとっては妥当な金額と言えるかもしれない。

フリキャリが向いている人、本当に必要な人

ここまでの検証をふまえると、フリキャリが本当に活躍するのは、こういう人たちだ。第一に、3~6ヶ月間、確実に学習時間を確保できる初学者。未経験からスタートするが、その期間は本気で習得に取り組む人。

第二に、学習後すぐに実案件へ踏み出したい人。スキルを習得するだけでなく、すぐに仕事に結びつけたいという前向きな姿勢を持つ人。第三に、自分一人では学習を続けるのが難しい人。


講師との定期的な接点があることで、モチベーション維持ができる人。第四に、キャリアパスも重視する人。フリーランスになることが目的ではなく、その先の働き方や案件選択についても指針が欲しい人。

逆に「最安のサービスを探している」「受動的に学びたい」「自分で完全に自己管理できる」という人には、むしろ他のサービスの方が適しているだろう。

まとめ:フリキャリは信頼できるサービスか

率直に言うなら、「悪くないサービス」だ。ただし、それは「利用者次第」という大前提がある。新興企業だから情報が少ないのは事実。

実績も実は限定的。料金体系の透明性にも改善の余地がある。こうした点は、検討する際に頭に入れておくべきだ。

しかし、サポート体制の充実度や実践的な学習環境という点では、確かに他にはない強みを持っている。現役フリーランス講師の指導、質問し放題、案件提案といったサービスは、本来なら高額なコンサルティングの領域だ。それが一つのスクール料金に含まれているというのは、実は悪くない条件である。

結局のところ、フリキャリで働き方が本当に変わるかどうかは、サービスの質ではなく、受講者の行動力にかかっている。スクールは入り口に過ぎず、その後の継続的な学習、営業、案件獲得、スキル向上──これらすべてが個人の努力に依存している。だからこそ、もしフリキャリを検討するなら、まずは無料相談を受けてみることをお勧めする。

そこで、自分の目標が明確か、3~6ヶ月の学習時間が本当に確保できるか、講師との相性は感じられるか。こうした点を自分自身に問い直してから判断するのが、後悔しない選択につながるはずだ。

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